人生100年時代、まだ4割超えたばかり

中途半端な40代シングル会社員の戯言を綴っています。

ワインを通じて知った脱サラの失敗とか、老後破綻とか

リストラなどで、大企業でも終身雇用が崩壊して久しいと言われます。そんなご時世でも能力の低い社畜は大企業にしがみつくのが日本では最も合理的です。

定年まで役職なしか、役職定年を迎え、若い世代から存在を煙たがられ、給料泥棒として軽蔑されるのは必至ですが、所詮会社です。中小企業に比べればそれでもまだ給与水準は高いので、よっぽどでない限り、しがみつくのが賢明だと思います。

平成時代は、自分のやりたいこと、好きなことを実現しようという「自己実現」がやたら好まれて、自己啓発が流行りました。確かに一理あるかと思います。しかし、やりたいことや、好きなことを仕事にしても、食える水準に達していなければ意味がありません。副業として毎月数万円程度稼げるならそれはそれでアリだと思いますが、会社員として何の実績もなく、給与水準も平均以下の人が起業ネタすらなく脱サラしようというのはいかがなものかと思います。

起業ネタすらなく、会社員時代に際立った経験値もない人は、スピリチュアルや自己啓発セミナー講師になるケースがままあります。それ自体は悪いことでも何でもないとはいえ、人は何ら実績もない人にお金を出すほど馬鹿ではありません。

渋谷の109でカリスマ店員だったとか、元銀座のホステスナンバーワンだったというけものみちを歩んだ人でも、実績のある人の方が信用されます。

残念ながら、稼げないスピリチュアル講師や自己啓発セミナー講師ほど、自分の能力や実績を客観視できず、やる気や意欲で何とかなるという根拠のない楽観的な認識を抱いています。お金よりもやりたいことや、好きなことをやっていた方が人生が充実していると勘違いします。20代でしたら同世代との収入格差がなく、未来に展望も描けます。しかし40代になると、収入格差も如実に現れ、将来も見えてきます。

5年くらいセミナー講師をやっても会社時代より稼げないならば、その人にはセミナー稼業の適正がなかったと見るべきでしょう。実際、そんな人はアメブロに溢れています。

自己実現という言葉は耳に優しく、夢もあります。私自身もワインと花をコラボさせたアトリエを構えたい夢があります。自分がこれだと思うワイン講師とフラワー講師も見出しました。いずれ、そのワイン講師のアシスタントになりたいと思っていますし、フラワー講師の婚礼会場での装花アシスタントになりたいと勝手に思う程度の妄想は強烈にあります。

それでも脱サラしようと考えたことすらありません。

それはそれで野心を抱きつつ、今の会社で失敗したことは人生の大きな課題として克服していかないと、脱サラしようが、転職しようが、同じ過ちを繰り返すと考えています。

自分の失敗は、正社員に復活してから慢心で業務改革の過渡期に同僚などの支持や協力を得られなかったことや、人の好き嫌いを露骨に態度に出すことなどです。

昨今はアドラーの嫌われる勇気などが流行り、嫌われても動じるなという風潮があります。しかし、ビジネスの場では人に嫌われても、自分が相手を嫌っているという態度がバレると致命的です。腹の底で殺してやりたいほど足を引っ張る卑怯な相手でも、嫌いであることを相手に悟られたら会社ではアウトです。私にはそうした狡猾さが欠如しています。

また、実務面でも1の事象で派生的に影響する関連業務を即座に想像してフローの交通整理をしたり、上席に相談したり、提案する能力はまだまだ甘いと感じます。そうした経験値は組織だからこそ給与を貰いながら学べます。

 好きなことや、やりたいことをやって貧乏人になる清貧思想の生き方をするほど私はメンタルは強くない。

大きな苦労や努力をしなくてもそこそこの収入のある仕事に携わりながら、ワインやフラワーなどの贅沢もしつつ、ストレスなく貯蓄もガッツリできる生活の方が快適です。

好きなことをやって貧乏になるのは頭が良いとは到底思えません。

 

先日、初めて自分が今後学びたいワイン講師の講演会に参加しました。以下はその時のエピソードをまとめたものです。ご参考まで。

 

100%有機栽培のワインは地産地消でしか流通できません。理由はすぐに腐るからです。

しかし、先日、ナチュラルワインがテーマの講演会で100%有機栽培の山形産ワインを有料で飲みました。山梨ではありません。

前日に講演会の講師がバイヤーとして山形に行き、当日冷えたままいただきました。何故冷やしていないとダメなのかというと、酵母が生きているからです。

それはともかくとして、100%有機栽培ということは、農薬と除草剤を一切用いず本州でブドウ畑を育てているということです。
毎日雑草が異様に伸びてしまい、生産者は年中何処にも遊びに行かれないそうです。
毎日雑草を取り除くだけで肝心のブドウの栽培に手入れもままならない日もあるとか。梅雨でどうしようもない時は、除草剤を用いるしかないそうです。ブドウが雑草で殺されるからです。

これがイタリアやフランスの乾いた土地だとそれほど雑草が伸びないらしいですね。日本でブドウ栽培をやる農家の苦労が本当に伝わりました。ブドウ栽培が向いてなさすぎる気候風土。

消費者は、生産者が相当涙ぐましい努力をやっていることを理解して欲しいと講師が強調していました。もちろんそれだけ手間暇かけているからワインそのものはー高いです。

講師の主張が面白かったです。

「都会の人間は安易に自然派とか無農薬とか、軽々しく言うな。様々なことを想像して思い知れ」と。

山形の生産者は、もともとイタリアンの飲食店経営者だったのですが、脱サラして農業を始めました。あまりにも評判なので、それにあやかりたいとリタイヤ後に退職金と貯金を全額注いでブドウ栽培を開始したものの、失敗し、老後破綻しているリタイヤ老人の話が切なかったです。

 

何故山形の生産者は成功し、勇気と気概と意欲のあるリタイヤ組は失敗したのか?

 

ひとことで言うと、能力や意欲の問題ではなく、アーチスト的な感性と資金力の違いだそうです。
山形の生産者は天才的な作り手だとおっしゃっていました。アート感覚で農業をやるそうなのですが、よく聞いていると合理的な醸造をする方らしいです。
そして、資金力なのですが、これは現役サラリーマン時代にロマネ・コンティ級の1級ワインを大量に飲んできた経験値が含まれると述べていました。

リタイヤや脱サラブドウ農家が失敗する多くの理由は、1級ワインの味を知らないからであるとはっきり述べていました。1級ワインの味を知っていると、自分が作り手になった時にその1級に近づこうと猛烈な努力をアート的にやるらしいです。結局、そもそもが金持ちの実業家でないと難しいとはっきりおっしゃっていました。

私自身、これっぽちも農家になりたくなんかないので、へぇーと感心して聞いていました。

でも、考えてみればどの分野でも同じかも。

アメブロでも、零細サロネーゼと大人気サロネーゼは資金力と経験値の違いだと感じることがままあります。サロネーゼ自体、資金力はなべて非常に高いと思いますが、それでもイタリアやフランスに留学して現地でキチンと料理を学んだり、金に物を言わせてコルドンブルーなどで修行したサロネーゼはブログの書き手としても優秀だと感じます。私生活の切り売り自慢しかできないサロネーゼの何倍も素晴らしいコメントを書いています。数ヶ月に1回しかブログを更新せずとも事業が回っているようです。

スピ系や自己啓発系もそれまでの経験値が低レベルで低スペの方は、スピ系や自己啓発系講師になっても低スペのままです。109のカリスマ店員だろうと、人事マネージャーだろうと何だろうと、過去の経験値がそれなりの人と、過去に何の実績もない人との違いは30代で徐々に現れて、40代でハッキリと不都合な真実として出てきます。年齢の壁を超えられるかどうかは結局過去のストックがあるかないかだと思います。不都合な真実ですけどねw

東京マラソンを走ったことのある人のジョギング練習法と、5kmロードレース大会すら挫折した人のジョギング練習法と、どちらが説得力があるかってことです。
5kmロードレース大会に挫折した人のジョギング練習法で満足できる人なら別にそれでもいいですけどね。